グバノワ、ロシアからの国籍移行
少し前の話題ですが、元ロシアジュニア代表だった、現ジョージアのグバノワ選手についてです。
早いものでザギトワ選手も19歳になりましたが、同世代のスケーターの多くは国際戦の出場機会も与えられず、櫛の歯が欠けるように引退しています。そんな中で、ロシアからの国籍移行を選んだ選手の話です。
グバノワ選手はザギトワ選手と同い年の2002年生まれ、ただし12月生まれのため、スケート年齢では一つ下になります。ジュニア時代はジュニアグランプリファイナルで準優勝するなど注目される存在でしたが、その後は低迷。ついには所属するCSKAから除名されてしまいました。
体形変化は誰にでもあることなのに、この決定はひどいなという印象。グバノワ選手は意気消沈して地元のサンクトペテルブルクに戻り、アリエフ選手と同じルカヴィツィンコーチの元に移籍します。
そんなグバノワ選手に今年になって転機が訪れます。
その後のことについて、本人は次のようにロシア紙にコメントしています。
グルジア(ロシア内での呼称)の連盟からコーチに電話があり、オファーを頂きました。かねてからシニアの真剣勝負の大会に出場したいと思っていましたので、大きなチャンスだと思い、すぐに承諾しました。
私は真摯に戦う、国籍移行したからといって何かを取りやめる訳ではないし、野心がある訳でもありません。私はあきらめません。
シニアデビュー戦となったCSフィンランディア杯では、203.91点で5位入賞を果たしました。これはロシアの3人(ワリエワ、トゥクタミシェワ、コストルナヤ)、ベルギーのヘンドリクス選手に継ぐ順位で、200点越えの好成績です。
なめらかな滑走とステップ、スピンがいいですね、かなりの練習の賜物だと思います。ただ得点が出た際に、本人は思ったより低いと感じているようです。ここは見方を変えれば、伸びしろであるともいえます。
また最近になって、スケート靴メーカーのリスポートと、寝具メーカーのサポートを得ています。移行によって、大きく運命が動き出した感じがしますね。
将来については「今年は進学しませんでしたが、来年はレスガフト大学(トゥクタミシェワ選手らと同じ)に行き、コーチになるための勉強をします」と抱負を語っています。
トゥクタミシェワ、競技を続ける理由
ロステレコムカップを前に
リーザ、ことエリザベータ・トゥクタミシェワ選手が
ロシア紙のインタビューに応じました。
まあ例によって、なんとなくな訳なんですけど。
応援してくれていること、心配してくれていること、態度が激変したとまでは言いませんが、それらは伝わってきます。それがどういうことかは考えたくありません。
私はプログラムをさらに良くする方法、結果をさらに改善する方法について考えています。 だからこそ、周りの人が何を言っていてもニュートラルになるようにしています。
私が女子スケートのシンボルになったというのは、とても大きな声では言えません。今まで常に自分を追い込み、限界を越えようとしてきました。私の周囲には若い人たちがいて、年上のスケーターが少なくなっていくことを感じます。
それは、私がスケートを続けなければならないということであり、それが可能であることを示したいと強く感じています。
他にも20代のスケーターはいますし、きれいな演技もできます。自信をもって女子スケートの象徴であるとは言えませんが、ただ自分のやっていることに心血を注ぐことが、大切だと考えています。
GPシリーズ、獲得ポイントとロステレコム出場予定選手
さて、いよいよグランプリシリーズ最終戦、ロステレコムカップです。
リーザ、ことトゥクタミシェワ選手は先日のCSカップオブオーストリア前に発熱症状が出たため、念のため同チームのミーシャことコリヤダ選手らと共に自主隔離。
検査の結果、幸いコロナは陰性で、すでに全員回復。
ロステレコムに出場予定です。
グランプリのポイントまとめ記事をあんまり見かけないので
現在ポイントとロステレコム出場予定選手の個人的なまとめです。
ご存知の方も多いと思いますが、ファイナル進出基準は次になります。
・1位15P、2位13P、3位11P、4位9P…が付与される。
・ポイントが同点の場合、出場した2大会の順位が高い選手を優先。
・順位も同じである場合は、2大会の合計得点が多い選手を優先。
これらの基準で、上位6名が決勝のファイナルに出場します。
以下、前回フランス国際終了時点までのポイントです。
太字はファイナル進出確定者。
女子
アンナ・シェルバコワ(RUS)30P
坂本 花織(JPN)24P
アリョーナ・コストルナヤ(RUS)24P
ユ・ヨン(KOR)22P
三原 舞依(JPN)18P
樋口 新葉(JPN)16P
☆ロステレコム出場予定選手
カミラ・ワリエワ(RUS)15P
エリザベータ・トゥクタミシェワ(RUS)13P
マイア・フロミフ(RUS)13P
ルナ・ヘンドリックス(BER)11P
男子
鍵山 優真(JPN)30P
宇野 昌磨(JPN)28P
ヴィンセント・ジョウ(USA)28P
ネイサン・チェン(USA)26P
ジェイソン・ブラウン(USA)24P
佐藤 駿(JPN)22P
☆ロステレコム出場予定選手
ミハイル・コリヤダ(RUS)13P
エフゲニー・セメネンコ(RUS)11P
マッテオ・リッツォ(ITA)7P
ペア
スイ - ハン(CHN)30P
タラソワ - モロゾフ(RUS)28P
ボイコワ - コズロフスキー(RUS)26P
三浦 - 木原(JPN)24P
アルテミエワ - ナザリチェフ(RUS)24P
クニリム - フレイザー(USA)20P
☆ロステレコム出場予定選手
ミーシナ - ガリャモフ(RUS)15P
パヴリュチェンコ - コディキン(RUS)13P
デラ・モニカ - グアリーゼ(ITA)9P
アイスダンス
パパダキス - シゼロン(FRA)30P
ハベル - ダナヒュー(USA)28P
ギレス - ポワリエ(CAN)28P
チョック - ベイツ(USA)26P
ステパノワ - ブキン(RUS)22P
スマート - ディアス(ESP)20P
☆ロステレコム出場予定選手
シニツィナ - カツァラポフ(RUS)15P
ギニャール - ファッブリ(ITA)13P
ボードリー - サアアンスン(CAN)11P
ウルタド - ハリャヴィン(ESP)9P
ワリエワ、90秒チャレンジに挑戦
カーマ、ことカミラ・ワリエワ選手がスケートカナダの前に
ソチ金メダリストのトランコフさんによる「90秒チャレンジ」に出演していました。
例によって主要な質問の、だいたいこんな感じ的な訳です。
(ハリーポッターの)ホグワーツに入学するとしたらどの寮にしますか?
- スリザリンです。
チームの中で一番面白いのは誰?
- モリス(クヴィテラシヴィリ選手)です。
デートするならどのスケーターと?
- モリス(笑)。
好きなダンスのスタイルは何ですか?
- コンテンポラリー。
今までにもらった最高の褒め言葉は?
- 「あなたはよくやった」。
トリプルアクセルと4回転トゥーループなら?
- 4回転トゥーループです。
氷上の自分を一言で表すと?
- マキシマリスト(最高の結果の追求者)。
「ボレロ」と「玉乗りの少女」なら?
- ボレロです。
会ってみたい有名人は?
- ミーガン・フォックスです。
お茶とコーヒーなら?
- お茶です。
エテリコーチを3つの言葉で表現してください。
- 賢く、勇敢で、背が高い。
子供の頃のニックネームは何でしたか?
- チーキー(生意気)です。
あなたが連想するアニメキャラクターは誰ですか?
- クマのプーさん。
好きな色は?
- 黒です。
今、よく聞いている曲は?
- Venus Jupiter。(すみません誰のどの曲か分かりません)
直近でインターネットで検索したことは?
- 自分自身のこと。
あなたにとって最高の休息とは?
- 寝ることです。
コストルナヤのメイクとタトゥー
グランプリシリーズ第5戦・フランス国際は終了。
早いもので、次回は最終第6戦ロステレコムカップとファイナルになります。
さて今回アリョンカ、ことアリョーナ・コストルナヤ選手のメイクが目を惹きました。
個人的にはツブツブ感がどうも…。
もうちょっと控えめでもいいのかなと思いましたが、どうでしょうか?
それと、タトゥーも新たに2つ入れていますね。
左鎖骨の部分と左耳の後ろ、お分かりになりますか?
鎖骨の方はフリー曲の「Lovely」でしょうか。
左耳はキツネのような絵です。
スケートカナダの時は入っていないので、ここ最近入れたのでしょう。
ちなみに、スケートカナダの時点で左腕にも入れています。
衣装の方も変更。
最近のロシア選手は、シーズン中でもバンバン変えますね。
選手とコーチが話し合って、どんな衣装にするか決めるのですが
発注者はスケート連盟で、選手に貸与する方式を取っています。
貸与といっても、シーズン終了後はそのまま選手に与えられたり
チーム内で使いまわしたり、しているようです。
この変化はどういうことなのかな、と。
アリョンカはロシア紙の取材に、次のように語っています。
まあ、例によって私のなんとなくな訳ですけど。
「私は挑戦することが好きで、人と違うことをするのが好きです。メイクやヘアスタイルは、自分で作っています。
フリーではビリー・アイリッシュを取り上げ
コンサートやアルバムカバーでの姿をイメージしています。
彼女のスタイルは、社会への挑戦であり、人と違うことを恐れず、挑戦を恐れず、どこかおかしな格好をすることも恐れていません。彼女は躊躇せずに実行します。私は彼女の全てのイメージに合わせてアイデアを出しています。」
どうもアリョンカは、以前とは違う新たな自分で
自分らしく表現したい、と試行錯誤しているようです。
表情は去年より、ずっと明るいように見えます。
彼女にとって良い変化になればいいですね。
ロシアカップ第5戦、ムラビヨワが優勝
ペルミで開催されているロシアカップ第5戦。
ソーニャことソフィア・ムラビヨワ選手が優勝。
SP冒頭3Aに成功、3Lz+3Tも決めて83.05をマーク。
アルメニア系のペトロシャン選手はやや出遅れます。
1. ソフィア・ムラビヨワ — 83.05
2. アデリア・ペトロシャン — 66.11
3. ソフィア・サモドゥロワ — 63.50
フリーでは、アーダことアデリア・ペトロシャン選手が
4lo+2Tを決め、続く単独4loは転倒しますが、追い上げます。
ソーニャは冒頭の3Aでステップアウトすると
続く4Sで転倒、以後ジャンプミスが目立ってしまいました。
しかし、何とか逃げ切って勝利。
1. ソフィア・ムラビヨワ — 216.64
2. アデリア・ペトロシャン — 213.26
3. ソフィア・サモドゥロワ — 188.39
二人ともJGPの頃からさらに進化。
これは、ファイナルでのアカチエワ選手との優勝争いが楽しみですね。
シェルバコワ、90秒チャレンジに挑戦
アーニャ、ことアンナ・シェルバコワ選手が
ソチ団体、ペア金メダリストのトランコフさんによる「90秒チャレンジ」に出演。
主要な質問の、だいたいこんな感じ的な訳です。
今、どんな番組を観ていますか?
— イカゲームを観たいです。
あなたの好きな朝食は?
— シルニキ(パンケーキ)です。
社長になってみませんか?
— いいえ。
学校で一番好きな科目は何ですか?
— ロシア語です。
出場するのに好きな都市や国は?
— 日本です。
羽生とチェン、どっち?
— 難しい、チェン選手と羽生選手の両方。私には分からないです。
最初に練習場に来るのは?
— 私たちの振付師(グレイヘンガウスコーチ)。
モスクワでお気に入りの場所は?
— フルスタリヌイ(クリスタル:練習場)。
怖いものは何ですか?
— 虫とか水中の生き物。
あなたが最も誇りに思っていることは何ですか?
— 世界選手権のメダルです。
あなたとってのスタイルアイコンは?
— エテリ先生。